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更新日:2018年10月1日
大村市議会
例年、同町周辺の沿岸域においては、夏以降、アオサが大量発生していたが、秋には、台風によって沖合に拡散したり、海水温の低下で腐敗が進まなくなるなどして、事態は自然に収束していた。
しかし、本年は、台風が少なく、暖冬傾向で海水温が低下しなかったことなどから、冬になってもアオサはさらに繁茂を続け、異常発生とも言える状況に至っている。
アオサの腐敗による悪臭は市内の広範囲に広がり、多くの住民から苦情が寄せられている。また、海面上のアオサの回収作業に御協力をいただいている地元漁業関係者からも、日常の漁業活動に重大な支障を及ぼすとの不安の声があがっている。
このまま事態を放置しておくと、アオサの腐敗による沿岸の底質の悪化がさらに進行し、ひいては大村湾全体の水質に著しい悪影響を及ぼすことも懸念される。また、大村湾沿岸の漁業関係者にとっては、こうした環境悪化が、さらなる漁業収入の減少につながりかねない。
加えて、発生場所は長崎県の空の玄関口である長崎空港の近くであるため、「観光立県長崎」のイメージダウンを招くおそれもある。
県では、「第3期大村湾環境保全・活性化行動計画」に基づき、大村湾の環境改善を図るとともに、大村湾を、県民に愛され幅広く利用される「宝の海」、豊かな里海にすることを目指し、鋭意、各種施策に取り組まれているところである。
このことからも、県におかれては、海岸管理者として、強い当事者意識を持って、本市・地元漁協などと協議を行い、役割分担を明確化するとともに、補助事業の創設を含めた財政的支援を検討するなど、積極的に問題解決にあたられるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成27年12月18日
大村市議会
長崎県知事殿
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