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更新日:2019年1月1日

大村市議会

未来を担う子どもたちの教育を守る義務教育費国庫負担制度の堅持を求める意見書(平成22年9月)

義務教育費国庫負担制度は、教育の機会均等及び義務教育費無償の原則として、全国のどこで学んでも子どもたちが等しく教育を受けることができるようにするとともに、自治体間における教育水準に格差を生じさせないようにするため制定されたものです。

また、義務教育費国庫負担制度は、国による教育分野の「最低保障」というべきものであり、地方分権の推進を阻害するものではなく、すべての国民に対し適正な規模と内容の義務教育を保障することは国の重要な責務でもあります。

さらに、未来を担う子どもたちに対し、一人ひとりの国民として必要な基礎的資質を培うための豊かな教育を保障することは、国の社会基盤形成の根幹ともなるものです。

しかし、平成18年度において、義務教育費国庫負担制度自体は堅持されたものの、義務教育費国庫負担率は2分の1から3分の1に引き下げられました。また、地方分権改革推進委員会は、平成21年11月9日に「第4次勧告」を発表し、地方分権改革推進計画の早期策定を政府に求めたところです。この勧告では、国庫補助負担金の一括交付金化にかかわり「社会保障や義務教育関係を除く」とされていますが、政府は地域主権戦略会議を立ち上げ、都道府県から基礎自治体(市町村)への権限移譲について検討しているところであり、「国の義務づけ・枠づけ」についても検討される予定です。

現在、義務教育費国庫負担金が減額された分は地方交付税で措置されており、平成22年度予算の地方交付税は約16.9兆円(前年度比6.8%増)であり、国庫負担率変更前の平成17年度比マイナス0.4%と一定回復されたところです。しかし、県市町ともに財政の厳しい中、全国的な教育水準を確保し、安定した地方財政を構築するためには、義務教育費国庫負担率を2分の1に復元すべきです。

教育予算は未来への先行投資であり、子どもたちに最善の教育環境を提供していくことは社会的な使命でなければなりません。

よって、国におかれましては、憲法で定められた教育の機会均等とその水準の維持向上を確保するため、義務教育費国庫負担率を2分の1に復元することを含め、義務教育費国庫負担制度を堅持されるよう強く要望します。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

平成22年9月17日

長崎県大村市議会

内閣総理大臣

総務大臣 殿

財務大臣

文部科学大臣

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