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更新日:2019年1月1日

大村市議会

森林・林業・木材産業施策の積極的な展開を求める意見書(平成20年12月)

地球温暖化が深刻な環境問題となる中で、近年、森林の役割に対する要請が高まるなど、環境資源としての森林に対し強い期待が寄せられている。

一方、林業を取り巻く厳しい状況の中で、森林経営は脆弱化し、その担い手である山村は崩壊の危機に立っている。

このような中、森林整備を推進していくためには、森林所有者の森林経営意欲を創出するための施策の推進はもとより、民間による整備が困難な水源林等公益森林の整備に対する公的機関の役割の強化、さらには、過疎化・高齢化が進む中で、森林・林業の担い手である山村の再生に向けた積極的な取り組みが極めて重要となっている。

このような時期に、国有林野事業は、いわゆる「行政改革推進法」に基づき業務・組織の見直しが予定されており、また、旧独立行政法人緑資源機構は、「独立行政法人整理合理化計画」に基づき19年度末で解散し、水源林造成事業等は、独立行政法人森林総合研究所に継承させる措置が講ぜられたところである。

よって、国におかれては、今後の林政の展開に当たっては、森林吸収源対策の推進はもとより、特に、国有林野事業等において、安全で安心できる国民の暮らしを守るために、重要な役割を果たす水源林等公益森林の整備、さらには、地域林業・木材産業の振興を通じた山村の活性化に十分に寄与できるよう、下記事項の実現を強く要望する。

  1. 森林吸収源対策を着実に推進するため、環境税等税制上の措置を含め安定的な財源を確保するとともに、林業・木材産業の振興施策の推進と森林所有者の負担軽減措置による森林経営意欲の創出を図ること。
  2. 緑の雇用対策等森林・林業の担い手対策の拡充、施業の集約化、路網の整備等による効率的・安定的な木材の供給体制の確保、さらには木材のバイオマス利用の促進等により間伐材を含む地域材の需要拡大対策の推進による地域林業・木材産業の振興を図ること。
  3. 計画的に水源林造成事業を含めた公的森林整備を推進するための組織体制の確保及び施業放棄地等民間による森林整備が困難な地域における国の関与のもとでの森林整備制度の創設を図ること。
  4. 国有林野事業については、国民共有の財産である国有林を適正に管理するとともに、公益的機能の一層の発揮を図るため、国による管理運営体制の堅持及びその管理運営を通じて地域における森林・林業担い手の育成と地域活性化への寄与を図ること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

平成20年12月19日

長崎県大村市議会

内閣総理大臣

財務大臣

農林水産大臣

経済産業大臣 殿

環境大臣

衆議院議長

参議院議長

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