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更新日:2018年3月1日
大村市議会
地方自治体は、子育て支援、医療、介護などの社会保障、被災地の復興、環境対策、地域交通の維持など、果たす役割が拡大する中で、人口減少対策を含む地方版総合戦略の策定など、新たな政策課題に直面しています。
一方、地方公務員をはじめ、人材が減少する中で、新たなニーズへの対応が困難となっており、公共サービスを担う人材確保を進めるとともに、これに見合う地方財政の確立を目指す必要があります。
しかし、経済財政諮問会議においては、2020年のプライマリーバランスの黒字化を図るため、社会保障と地方財政が二大ターゲットとされ、歳出削減に向けた議論が進められています。
本来、必要な公共サービスを提供するため、財源面でサポートするのが財政の役割です。しかし、財政再建目標を達成するためだけに、不可欠なサービスが削減されれば、本末転倒であり、国民生活と地域経済に疲弊をもたらすことは明らかです。
このため、2016年度の政府予算、地方財政の検討に当たっては、国民生活を犠牲にする財政とするのではなく、歳入・歳出を的確に見積もり、人的サービスとしての社会保障予算の充実、地方財政の確立を目指すことが必要です。このため、政府に以下の事項の実現を求めます。
記
1.社会保障、環境対策、地域交通対策、人口減対策など、増大する地方自治体の財政需要を的確に把握し、これに見合う地方一般財源総額の確保を図ること。特に、今後、策定する財政再建計画において、地方一般財源総額の充実・強化を図ること。
2.子ども・子育て支援新制度、地域包括ケアシステム、生活困窮者自立支援、介護保険制度や国民健康保険制度の見直しなど、急増する社会保障ニーズへの対応と、人材を育成・確保するための社会保障予算の確保と地方財政措置を的確に行うこと。
3.法人実効税率の見直し、自動車取得税の廃止など各種税制の廃止、減税を検討する際には、自治体財政に与える影響を十分検証した上で、代替財源の確保をはじめ、財政運営に支障が生じることがないよう対応を図ること。また、償却資産にかかる固定資産税やゴルフ場利用税については、市町村の財政運営に不可欠な税であるため、現行制度を堅持すること。
4.地方財政計画に計上されている「歳出特別枠」及び「まち・ひと・しごと創生事業費」については、自治体の財政運営に不可欠な財源となっていることから、現行水準を確保すること。また、これらの財源措置について、臨時・一時的な財源から恒久的財源へと転換を図るため、社会保障、環境対策、地域交通対策など、経常的に必要な経費に振り替えること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
平成27年7月2日
長崎県大村市議会
内閣総理大臣
内閣官房長官
総務大臣
財務大臣内閣府特命担当大臣(経済財政政策)
経済産業大臣
地方創生担当大臣 殿
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