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更新日:2019年1月1日

大村市議会

「協同出資・協同経営で働く協同組合法(仮称)」の速やかな制定を求める意見書(平成20年9月)

日本社会における労働環境の大きな変化の波は、働くことに困難を抱える人々を増大させ、社会問題となってきました。また、2000年頃からの急速な構造改革より、経済や雇用、産業や地方など、様々な分野に格差を生じさせました。

働く機会が得られないことで、「ワーキングプア」「ネットカフェ難民」「偽装請負」など、新たな貧困と労働の商品化が広がっています。また、障害を抱える人々や社会とのつながりがつくれない若者など、働きたくても働けない人々の増大は、日本全体を覆う共通した地域課題です。

一方、NPOや協同組合、ボランティア団体など様々な非営利団体は、地域の課題を地域住民自ら解決することを目指し事業展開しております。この一つである「協同労働の協同組合」は、「働くこと」を通じて、「人と人とのつながり」を取り戻し、コミュニティの再生を目指す活動を続けており、上記の社会問題解決の手段の一つとして、大変注目を集めております。

しかし、現在この「協同労働の協同組合」には法的根拠がないため、社会的理解が不十分であり、団体として入札・契約ができないことや、社会保障の負担が働く個人にかかるなどの問題があります。

既に欧米では、労働者協同組合(ワーカーズコープ、ワーカーズコレクティブ)についての法制度が整備されています。日本でも「協同労働の協同組合」の法制度を求める取り組みが広がり、10,000に及ぶ団体がこの法制度化に賛同し、また国会でも超党派の議員連盟が立ち上がるなど法制化の検討が始まりました。

雇用・労働の問題と地域活性化の問題は不離一体です。だれもが「希望と誇りを持って働く」、仕事を通じて「安心と豊かさを実感できるコミュニティをつくる」、「人とのつながりや社会とのつながりを感じる」、こうした働き方を目指す協同労働の協同組合は、市民事業による市民主体のまちづくりを創造するものであり、働くこと・生きることに困難を抱える人々自身が、社会連帯の中で仕事をおこし、社会に参加する道を開くものです。

国においても、社会の実情を踏まえ、課題解決の有力な制度として、「協同労働の協同組合法」の速やかなる制定を求めるものです。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

平成20年9月19日

長崎県大村市議会

衆議院議長

参議院議長

内閣総理大臣 殿

厚生労働大臣

総務大臣

経済産業大臣

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