個人市・県民税(住民税)で使用する用語
ここでは、個人市・県民税で使用する用語について説明します。
【合計所得金額・総所得金額等】
(1)合計所得金額
次の全ての合計額のことをいいます。
- 事業所得、不動産所得、利子所得、配当所得、給与所得、総合課税の短期譲渡所得および雑所得の合計額(損益通算後の金額)
- 総合課税の長期譲渡所得と一時所得の合計額(損益の通算後の金額)の2分の1の金額
- 分離課税の所得がある場合には、それらの特別控除前の所得金額(源泉分離課税を除きます。)
- 退職所得金額および山林所得金額
(2)総所得金額等
合計所得金額について繰越控除を適用した後の金額のことをいいます。
繰越控除がない場合には、総所得金額等と合計所得金額は同額となります。
【生計を一にする】
日常生活の資を共にすることをいいます。
また、会社員、公務員などが勤務の都合により家族と別居している、または親族が修学、療養などの都合上別居している場合でも、生活費、学資金または療養費等を常に送金している場合は「生計を一にする」ものとして取り扱われます。
同様に、日常の起居を共にしていない親族が、勤務、修学などの余暇には起居を共にすることが常態である場合も「生計を一にする」ものとして取り扱われます。
【障がい者】
前年の12月31日(前年に死亡した場合にはその死亡の日)の現況において、次のいずれかに該当する精神や身体に障がいのある人をいいます。
- 身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳などの発行を受けている人
- 精神保健指定医などにより知的障害者と判定された人
- 65歳以上の人で障がいの程度が障がい者に準ずるものとして市町村長などの認定を受けている人
【特別障がい者】
障がい者のうち、精神または身体に重度の障がいがある人で次の人をいいます。
- 身体障害者手帳に身体上の障がいの程度が1級または2級と記載されている人
- 精神障害者保健福祉手帳に障がいの程度が1級と記載されている人
- 療育手帳に障がいの程度がA1またはA2と記載されている人
- 介護を要する人で市長などが発行する「障害者控除対象者認定書」をお持ちの人
【控除対象配偶者】
前年の12月31日(前年に死亡した場合には、その死亡の日)の現況において、次の条件のいずれにも該当する人
- 納税義務者本人の配偶者
- 納税義務者本人と生計を一にしている。
- 前年の合計所得金額が48万円以下(令和元年分以前は38万円以下)
- 青色申告者の事業専従者として給与の支払を受けていないまたは白色申告者の事業専従者でない。
- 他の人の扶養親族または控除対象配偶者でない。
税法上でいう配偶者とは、民法の規定による配偶者をいいます。よって、内縁の妻は、たとえその人について家族手当などが支給されている場合であっても、控除対象配偶者には該当しません。
【老人控除対象配偶者】
控除対象配偶者であり、その年の1月1日時点で70歳以上の人をいいます。誕生日が1月1日の場合、1月1日に70歳になった人を含みます。
【扶養親族】
前年の12月31日(前年に死亡した場合は死亡の日)の現況において、次の条件のいずれにも該当する人をいいます。
- 納税義務者本人の親族(配偶者を除く)、都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)または市町村長から養護を委託された老人
(親族とは、6親等内の血族や3親等内の姻族をいいます。)
- 納税義務者本人と生計を一にしている。
- 前年の合計所得金額が48万円以下(令和元年分以前は38万円以下)
- 青色申告者の事業専従者として給与の支払を受けていないまたは白色申告者の事業専従者でない。
- 他の人の扶養親族または控除対象配偶者でない。
扶養親族は、年齢などにより次のとおり区別されます。
(1)年少扶養親族
- 扶養親族のうち、その年の1月1日時点で16歳未満の人をいいます。
(誕生日が1月1日の場合、1月1日に16歳になった人を除きます。)
(2)控除対象扶養親族
- 扶養親族のうち、その年の1月1日時点で16歳から18歳までの人または23歳から69歳までの人をいいます。
(誕生日が1月1日の場合、1月1日に16歳または23歳になった人を含み、19歳または70歳になった人を除きます。)
(3)特定扶養親族
- 扶養親族であり、その年の1月1日時点で19歳から22歳までの人をいいます。
(誕生日が1月1日の場合、1月1日に19歳になった人を含み、23歳になった人を除きます。)
(4)老人扶養親族
- 扶養親族であり、その年の1月1日時点で70歳以上の人をいいます。
(誕生日が1月1日の場合、1月1日に70歳になった人を含みます。)
(5)同居老親など
- 老人扶養親族であり、納税義務者本人かその配偶者の直系尊属で、納税義務者本人やその配偶者との同居を常としている人をいいます。
【同居特別障害者】
特別障害者である控除対象配偶者や扶養親族であり、納税義務者本人、その配偶者、生計を一にする親族のどなたかとの同居を常としている人をいいます。
【寡婦】
令和3年度以降
次のいずれかの要件を満たす人で、事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる者がいない人のうち、前年の合計所得が500万円以下の人をいいます。
- (1)夫と死別後、婚姻していない人
- (2)夫と離別後、婚姻していない人のうち、子以外の扶養親族(前年の総所得金額等が48万円以下で他の人の扶養親族や控除対象配偶者でない。)があること
令和2年度まで
次のいずれかに該当する人をいいます。
- (1)夫と死別もしくは離婚した後再婚していない人または夫の生死が明らかでない人で、扶養親族や前年の総所得金額等が38万円以下の生計を一にする子(他の人の扶養親族や控除対象配偶者でない。)のある人
- (2)夫と死別した後再婚していないまたは夫の生死が明らかでない人で、前年の合計所得金額が500万円以下の人
【寡夫】
妻と死別もしくは離婚した後再婚していない人または妻の生死が明らかでない人で、前年の合計所得金額が500万円以下で、かつ、総所得金額等が38万円以下の生計を一にする子(他の人の扶養親族や控除対象配偶者でない。)のある人をいいます。
(注記)令和3年度以降は、ひとり親控除の創設に伴い寡夫(男性)控除(住民税26万円/所得税は27万円)は廃止されました。
【ひとり親】
現に婚姻をしていない人や、配偶者の生死が明らかでない人で、扶養する子(前年の総所得金額等が48万円以下で他の人の扶養親族や控除対象配偶者でない。)があり、事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる者がいない人のうち、前年の合計所得が500万円以下である人をいいます。
(注記)ひとり親控除は、令和3年度(令和2年分所得税)から適用されます。