田下町に計画されている産業廃棄物安定型最終処分場建設反対に関する決議（平成18年9月）

本市議会は、平成16年9月定例市議会において当該処分場建設に関する意見書を採択し市及び県に送付したところである。その主な理由は、地域住民との合意形成が十分になされていないことであった。

当該建設予定地の周辺部は、昔から萱瀬地区住民の生活用水や農業用水への利用が図られてきた地域であるとともに、水源涵養保安林の指定がなされるなど近世においては大村9万市民の水源流域としても重要な地域となっている。

大村市は、市民憲章に「水と緑と花につつまれたきれいなまちをつくりましょう。」と定め、自然の恵み豊かな住みよいまちづくりを目指している。

また、当該地区は青少年の健全な育成を目的とした野外活動を中心とする「少年野生の森」建設予定地とも近接（300メートル）しており、健全な活動環境を良好な状態で確保することは大村市の使命である。

しかし当該処分場が建設されると良好な状態での自然環境の確保が極めて難しいと言わざるを得ない。

今回の最終処分計画容量32万立方メートルもの大型産業廃棄物最終処分場建設がもたらす自然環境の破壊、周辺住民の生活環境への影響、「少年野生の森」構想への影響、状況によっては全国で起こっている産業廃棄物最終処分場の事故・事例等を勘案すると9万市民の水源流域の良好な自然環境の確保が保証されるのかなど、まだまだ問題は山積している。

さらに許可申請については、地域住民の声を十分傾聴し合意形成がなされるべきであるが、現在においても合意形成がなされていないと言わざるを得ない。

よって、今回の産業廃棄物最終処分場建設計画に反対するものである。

以上、決議する。

平成18年9月8日

大村市議会