確認申請を必要とする建築物等
内容
- 建築基準法では、違反建築物等を防止する観点から、事前チェックとして建築確認申請の制度を設けています。
- 建築主は、建築確認を必要とする建築物を建築しようとする場合、当該工事に着手する前に、その計画が建築基準関係規定に適合するものであることについて、確認の申請書を提出し建築主事または指定確認検査機関の確認を受け、建築確認済証の交付を受けなければなりません。また、建築物以外の工作物であっても、高さが2メートルを超える擁壁や高さが4メートルを超える広告板などは規定の準用を受け、建築確認が必要です。
- 防火地域および準防火地域外において、増築・改築・移転する場合で(新築は含まれません)、その部分の床面積が10平方メートル以内であるときに限り建築確認の手続きなどが免除されていますが、「申請不要=(イコール)法令遵守の必要なし」ではありませんので、建築される建物はその他の建築基準関係規定に適合しているものでなければなりません。
- 住宅・建築物の省エネ対策を強力に進めるため、「脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律」が令和4年6月17日に公布されたことに伴い、建築基準法も改正され、令和7年4月以降の建築確認等の手続きが大幅に変更されます。詳しくは、次のリンクをご確認ください。
令和4年改正建築基準法について(国土交通省)(外部サイトへリンク)
2025年4月から4号特例が変わります(建築基準法等の改正)(長崎県)(外部サイトへリンク)
根拠法令
- 建築基準法第6条(建築物の建築等に関する申請および確認)
- 建築基準法第87条(用途の変更に対するこの法律の準用)
- 建築基準法第87条の4(建築設備への準用)
- 建築基準法第88条(工作物への準用)
- 建築基準法施行令第137条の18(用途変更して特殊建築物とする場合に確認等を要しない類似の用途)
- 建築基準法施行令第138条(工作物の指定等)
- 建築基準法施行令第146条(確認等を要する建築設備)
- 長崎県建築基準法施行細則第19条(定期報告を要する建築設備等の指定等)
申請対象
建築物
建築基準法第6条第1項の規定により確認の手続きが必要となる建築物
(注記)防火地域および準防火地域外において増築・改築・移転する場合で、その部分の床面積が10平方メートル以内であるときについては、確認を必要としません(建築基準法第6条第2項)。
また、工事用仮設建築物や災害応急復旧仮設建築物は確認を必要としません(建築基準法第85条第2項)。
法第6条第1項第1号
特殊建築物(学校、病院、劇場、旅館、共同住宅など)で床面積が200平方メートル超えの建築物の建築(新築、増築、改築、移転)、大規模の修繕、大規模の模様替、特殊建築物への用途変更(類似の用途変更除く)
法第6条第1項第2号
前号を除き、2階建以上または延べ面積が200平方メートル超えの建築物の建築(新築、増築、改築、移転)、大規模の修繕、大規模の模様替
【法第6条第1項第3号】
前2号を除き、都市計画区域内・準都市計画区域内、知事が指定する区域内の建築物の建築(新築、増築、改築、移転)
工作物
法第88条の規定により法第6条の確認の手続きが準用される工作物
(注記)宅地造成および特定盛土等規制法第12条第1項、第16条第1項、第30条第1項及び第35条第1項の許可と、都市計画法第29条第1項、第2項及び第35条の2第1項の許可を受けなければならない場合の擁壁の確認は必要としません(法第88条第4項)。
準用工作物(法第88条第1項、令第138条第1項)
- 煙突(高さが6メートル超え)
- RC柱、鉄柱など(高さが15メートル超え)
- 広告塔、広告板など(高さが4メートル超え)
- 高架水槽、サイロなど(高さが8メートル超え)
- 擁壁(高さが2メートル超え)
準用工作物(法第88条第1項、令第138条第2項)
- 観光用施設に設けるエレベーター、エスカレーター(一般交通用は建築設備として取り扱う)
- 高架の遊戯施設(コースター、ウォーターシュート)
- 原動機付回転遊戯施設(メリーゴーラウンド、観覧車など)
用途規制が適用される指定工作物(法第88条第2項、令第138条第4項)
製造施設、貯蔵施設、遊戯施設、自動車車庫(工作物自動車車庫は、機械式など屋根のないものを指す。それ以外は建築物として扱う)、汚物処理場、ごみ焼却場など
建築設備
法第87条の4の規定により法第6条第1項第1号または第2号に掲げる建築物に設ける場合(後付けする場合)に、法第6条の確認の手続きが準用される建築設備
法第87条の4、令第146条第1項、県建築基準法施行細則第19条
- エレベーター(住宅用等除く)、エスカレーター
- 小荷物専用昇降機
- 定期報告を要する建築物に設置する換気設備・排煙設備・非常用照明装置